「妊娠中にチョコレートを食べてはいけません」
こんなこと言われたらチョコレート好きなママにはショッキングな宣告だと思います。
妊娠中はチョコレートを食べてはいけないという人と食べてもいいという人で意見が分かれますが、果たしてどちらが正しいのでしょうか?
今回はチョコレートの及ぼす影響と原因、そして妊娠中にチョコレートと上手に付き合うためのポイントをご紹介します。
なぜチョコレートを食べてはいけないと言われるのか
では、なぜそもそもチョコレートを食べてはいけないと言われるのかをまずは探ってみましょう。
食べてはいけないと言われる理由として大きく下記の2つが挙げられます。
- チョコレートが含むカフェインが赤ちゃんや妊婦に影響を及ぼすから
- 消化が悪く、妊婦の身体の負担になるから
カフェインが赤ちゃんに及ぼす影響
カフェインが赤ちゃんに及ぼす影響ですが、カフェインは体内に取り入れられたあと母体を通じて赤ちゃんに送られます。しかし赤ちゃんの肝機能や代謝機能が未熟なため体内に蓄積されていきます。
体内に蓄積されることによる赤ちゃんへの影響は様々な説がありますが、過剰に蓄積されると発達障害などを引き起こす可能性があります。
カフェインが妊婦に及ぼす影響
妊娠中は女性の身体の様々な機能が低下します。カフェインを過剰に摂取することで、貧血や流産などを引き起こすとも言われています。
これはカフェインが含むタンニンという成分が鉄分やカルシウムの排出を促す効果があるためです。その結果胎盤に十分な血液が送られず流産を引き起こす可能性があると言われています。
また、チョコレートの消化のため胃に負担がかかり胃もたれなどを引き起こすとも言われています。
実は食べていけないわけではない?
チョコレートが妊婦と赤ちゃんに与える影響は様々ですが、必ずしも食べてはいけないわけではないのです。
気をつけるポイント
では、どういったところに気をつけたらいいのか?気をつけるべきポイントをご紹介します。
チョコレートの栄養成分
前提として板チョコ1枚の栄養成分は下記の通りですが、どれくらい食べていいのか見ていきましょう。
明治ミルクチョコレート 50gの場合
エネルギー | 279kcal |
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たんぱく質 | 3.9g |
脂質 | 17.4g |
炭水化物 | 27.7g |
-糖質 | 25.9g |
-食物繊維 | 1.8g |
食塩相当量 | 0.076g |
出典:明治
農林水産省の基準値は200kcal
農林水産省のバランスガイドによると妊娠中に1日のチョコレートなどの嗜好品の目安量として200kcalと公表しています。
そのため食べ過ぎには注意し板チョコ半分〜2/3程度にとどめることを意識しましょう。また、糖質も高いため食べ過ぎると肥満の原因にもなります。
カフェイン含有量に注目
全日本コーヒー協会が公表するコーヒーに含まれるカフェイン含有量は100ml当たり60mgとなっており、150mlをカップ1杯とすると1杯でカフェイン90mgの計算になります。
WHOが推奨する妊婦のカフェイン摂取量はコーヒーをマグカップ2−3杯以内とありますので180〜270mg程度が1日の摂取限界となるでしょう。
一方で板チョコ(およそ50g当たり)に含まれるカフェインはミルクチョコレート10mg〜ダークチョコレート50mg程度となり、カカオ75%などのカフェインがたっぷり入ったチョコレートを食べ続けなければカフェイン摂取量を少量に抑えることは可能です。
カフェインの胎児への影響は未だ明らかになっていませんが、上記の含有量を見ると食べ過ぎない限りは大きな影響はないと言えます。
まとめ。上手な付き合い方として
妊婦に限らずカフェインの取りすぎは身体に大きな負担です。
一方でリラックス効果などのメリットも多くありチョコレートを食べられないことによるストレスを受けるよりも、体調が悪い時は控えたり、分量を守ったり上手に付き合うことのほうが精神的にも身体的にも健康的な気がします。